水に強い紙コルドバの耐水性を検証！水をかけて放置してみた結果

紙と水は相性が悪いことは誰もが知っている通り、紙は基本的に耐水性の低い素材です。
紙は、水に濡れると波打ち、ひとたび濡れれば乾かしても元の状態には戻りません。ひと目で「一度濡れた紙だ」と分かります。

そんな中、まるで防水加工が施されたかのように水濡れに強い表紙用紙があります。それが「コルドバ」です。
コルドバの耐水性について、実際に検証してみました。

【コルドバ】皮のような紙の特徴、用途、印刷製本価格｜本の表紙にレザーの上質な風合いをプラス！　

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コルドバの独特な質感

表紙用紙：コルドバ　（左）ビスター　（右）ベラム

コルドバはスペイン、アンダルシア地方の都市の名前で、皮製品が有名です。その名を冠した用紙「コルドバ」は、まさに皮のような紙。
見た目も手触りも、まるで薄い皮のようです。しなやかでしっとりしていて、触れると皮の持つ独特な「ヌメ感」が感じられます。

ブックホンでは、コルドバ200Kを冊子印刷の表紙用紙としてお取り扱いしております。
淡いベージュの「ベラム」と、茶色の「ビスター」の2色をA5、A6、B6、新書サイズの表紙にお選びいただけます。

コルドバの耐水性を検証！水をかけて15分後・・・？

コルドバは樹脂をしみ込ませた紙で、他の用紙に比べて水濡れに強く、耐水性に優れた特性があります。

そこでブックホンは、表紙がコルドバの冊子と、表紙がマットコートの冊子にそれぞれ水をかけて15分放置して、状態の変化を調べました。

マットポストは水を吸って紙が大きく波打ったのに対し、コルドバは若干水を吸って少し波打ったものの、表紙に残った水をふき取れば「濡れた感」をほとんど感じさせませんでした。水濡れに強く、まるで防水加工された紙のようです。

この冊子には遊び紙を使用しているのですが、コルドバよりも遊び紙と本文の最終ページのほうが水を吸って波打っており、コルドバの防水性、水に濡れてもその形を保つ性能の高さを確認できた実験となりました。

水をふき取った後、コルドバの冊子に重しを載せて48時間プレスしたところ、一見して濡れたことがわからないくらいに紙の波打ちが補正されました。

日常的な水濡れには、ほぼ完全防水！コルドバの使い方

実験では表紙にじゅうぶん水をかけて15分放置しましたが、実際の生活の中では本に水をこぼしてしまったら、すぐに拭きとりますよね。

15分も濡れたままにするのは稀なので、表紙にコルドバを使った冊子は、表紙や裏表紙の水濡れをほぼ完全にはじくと思って間違いないでしょう。
ただ、本文部分の小口や天地は表紙で守られていないため、この部分が濡れた場合は本文用紙が波打ちます。

コルドバは皮のような質感を楽しめる紙。
年月を感じさせたい冊子や重厚さを演出したい冊子に向いているだけでなく、水にも強いことから、小説や教科書のように持ち歩く頻度の高い冊子の表紙にもおすすめです。

カラー印刷の発色を活かした表紙デザイン

ブックホンの冊子印刷では、コルドバ200Kを表紙に選び、モノクロ印刷とカラー印刷のどちらでも対応いたします。

コルドバは白地ではなく、紙そのものに地色があるため、データ通りの発色にはならず、地色を考慮した色味でデザインする必要があります。

コルドバを使って革のブックカバーをつけたような冊子、時代を感じさせるレトロなイメージで冊子を作る際は、表紙用紙に是非コルドバも候補に入れてご検討ください。

左：白色紙　　右：コルドバ（ベラム）

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