分厚い本の本文用紙おすすめ9選【失敗しない印刷製本の紙選び】

ページ数の多い厚い本は、選ぶ紙を間違えると、とても扱いにくい、めくりづらく、読みづらい本になってしまいます。
ページ数の多い本に最適な紙の選び方、紙の種類、厚みをお伝えします。

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厚い本ほど、本文には「薄い紙」、表紙には「厚い紙」

紙は1枚だとほとんど重さを感じません。
しかし、辞書や電話帳を持つとわかるように枚数が多くなるとかなりの重量があります。重い本は取り出すのも持ち歩くのも大変。あまり扱いにくいと、手に取るのもおっくうになってしまうため、厚い本ほど「使いやすさ」を重視しなくてはいけません。

そのような理由から、厚い本は本文用紙にできるだけ薄い紙を用いて、全体の嵩と重さをおさえます。また、本文に薄い紙を用いても、ページ数が増えるとどうしても本自体の重さが増してしまいます。

また、厚い本は背表紙が割れやすくなりがち。そこで、本の耐久性を上げ安心して使えるように、表紙には厚い紙を用いるのが一般的です。

【モノクロ印刷】分厚い本におすすめの本文用紙6選

無線綴じ製本、本文674ページ。本文用紙は書籍用紙90K。背幅は約40.6mm。

厚みのある本におすすめの本文用紙を6種類、ご紹介します。
ブックホンでも取り扱いがあり、書籍やテキストなどページ数の多い本、冊子に選ばれています。

上質紙とホワイト書籍（ホワイトコハクライト）は白い紙、書籍とラフクリーム書籍（ラフクリーム琥珀N）は淡いクリーム色の紙です。クリーム色の紙は、目に優しく、長い時間の読書でも目が疲れにくい特徴があります。

本文400ページ（両面印刷、用紙200枚）なら、本の背幅は2cm～2.5cm前後+表紙の紙厚です。
書店に並ぶ文芸書などの多くがこの厚みで、このくらいならカバンに入れて持ち歩いても負担のない厚さとなります。本文400ページくらいなら、気に入った紙を選んでも問題ないでしょう。

しかし、本文600ページ（両面印刷、用紙300枚）になると、薄めの上質紙70Kと厚めの上質紙90Kでは、背幅が約1cmも変わってきてしまいます。

さすがに4cm近くなる背幅の本は持ち運ぶにも大変となり、本棚でも広いスペースを占めます。
600ページを超える本は、上質紙70Kや書籍用紙（淡クリーム琥珀N）72.5Kのような薄めの紙がおすすめです。

ブックホン 取扱い用紙一覧

【カラー印刷】分厚い本におすすめの本文用紙3選

無線綴じ製本、本文140ページ。本文用紙はマットコート110K。背幅は約9.6mm。

カラー印刷では、紙の表面に塗料がコーティングされた、色彩を美しく表現できるコート紙やマットコート紙といった塗工紙が選ばれることが多いです。
次の3種類の紙が、分厚いカラー印刷の本の本文用紙におすすめです。

コート90Kは非常に薄い紙で、新聞の折り込みチラシによく使われています。
全体の厚さをおさえることができる薄さですが、光沢があり光を反射するため、文字が読みにくい点はデザイン時に注意が必要です。コート90Kを本文用紙に使えば、薄い分、本のボリュームがおさえられますが「光沢があり光を反射する」という特徴を頭の片隅に入れておきましょう。

写真やイラスト中心の本になら、問題なくコート紙を本文用紙の選択肢に入れることができます。

文字の割合が多い本、小さな文字が多い本などは、光沢をおさえたマットコート紙が読みやすく、おすすめです。

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