イラスト本の製本方法「無線綴じと中綴じ」違いと選び方

イラスト本、イラスト集を作る際、ネット印刷や印刷会社にどのような綴じ方で製本するか指定します。
けれど初めて本を作るとなると「製本？どんな種類があってどう違うの？」と疑問に思いますよね。

この記事ではイラスト本、イラスト集におすすめの製本方法について、種類や特徴、選び方を詳しくお伝えします。

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イラスト本に向いている製本方法は「無線綴じ」か「中綴じ」

冊子の主な製本方法は2つ。無線綴じと中綴じです。

• 無線綴じ：表紙になる紙で本文全体をくるむ製本方法。教科書や文庫本、コミックスなど
• 中綴じ：真ん中をホチキスで留めて2つに折る製本方法。パンフレットや週刊誌、フリーペーパーなど

どちらも皆さんが普段よく目にしている綴じ方です。これらの製本はイラスト本にも用いられています。

無線綴じと中綴じ、それぞれ違った特徴、製本のルールがあります。どんな本でも製本できるわけではなく、綴じ方に合わせた入稿データの作成方法があります。

無線綴じ製本の特徴

無線綴じ製本

• オプション加工が充実（扉、遊び紙、見返し、片袖折り（Z折り）、スピン（しおり）など）
• 背表紙にタイトル文字やデザインができる（背幅3mm以上推奨）
• 多ページ対応（6～800ページ）
• ノド側（綴じ側）は数mm隠れるため、デザインに合わせた余白が必要
• きちんとした雰囲気、上質な雰囲気の本になる

オプション加工　　背幅計算ツール

ノドと小口の余白は何mm？無線綴じ＆中綴じ【冊子印刷の入稿データ作成】

中綴じ製本の特徴

中綴じ製本

• 180度ページが開くため、ノド側の余白は不要
• 見開きを利用した、左右一つながりのレイアウトができる
• 軽量でカジュアルな雰囲気、持ち運びやすい
• 本文ページ数を4の倍数でデータ作成する
• ページ数の少ないイラスト本におすすめ（4～40ページ）

イラスト本の製本方法の選び方　4つのポイント

それぞれの製本の種類や特徴がわかったけれど、どちらを選べばいいのだろうと迷ったら、次の4点を参考にしてみてください。

①ページ数は何ページ？

40ページを超えるイラスト本なら無線綴じを選びます。

40ページ以下で全体のページ数が4の倍数になるように調整できるなら中綴じも選択肢に。4の倍数にできない場合、4の倍数になるように何も印刷しない白いページを挟むか、偶数ページにして無線綴じを選びます。

②大きく見せたいイラストがある？

例えば、A4の冊子を開くと見開きでA3サイズになります。
イラストを大きく見せたい場合、180度ページが開く中綴じの方がより自然に、ダイナミックに表現できます。

③表紙の紙の厚さはどのくらい？

無線綴じと中綴じでは、表紙に選べる紙に違いがあります。
しっかりした厚みのある紙を表紙にしたいなら無線綴じ、薄手の紙を表紙にしたいなら中綴じという選択になります。

中綴じはアートポスト、ニューVマット、マットポストなどの厚いものを表紙にできず、比較的薄めのものから選びます。

無線綴じはコート135K、マットコート135Kより薄い厚みのものは表紙にできず（中綴じならこれらの紙を本文と合わせて選択可）、比較的厚めのものの中から選びます。

取扱い用紙一覧（厚み、特徴）

④どんな雰囲気のイラスト本にしたい？

カジュアルな雰囲気、気軽に手に取れるイラスト本なら中綴じ、重厚感や高級感を出したいなら無線綴じが向いています。

無線綴じなら扉や遊び紙といったオプション加工も追加できるため、それらの装丁でイラスト本の世界観の表現の幅が広がります。

【本の装丁】名称や種類一覧

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