背表紙と裏表紙の違い、呼びかたを解説

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本の表紙　各パーツの呼び方、名称

タイトルが印刷された、本の顔となる面が「表紙」。表紙の反対側が「裏表紙」です。

そして、表紙と裏表紙の間の面、本棚に並べた時に見える細長い面が「背表紙」となります。

上図の通り、背表紙と裏表紙はそれぞれ違う場所を指していることがわかりますね。

背表紙の幅「背幅」は、本の厚さ（ページ数、表紙用紙の厚さ）によって変わります。薄い本の背表紙は細く、辞書のような厚い本の背表紙は広くなります。

印刷用語では、表紙を表1、裏表紙を表4と呼びます。そして表紙を開いた内側（表紙の裏）が表2、裏表紙の内側（裏表紙の裏）が表3です。

また、本文を綴じている側、ページ内側を「ノド」といいます。ページを開く側は「小口」です。

本の各部の名称・綴じ方向について

表紙データ作成は「背表紙」を忘れずに！

無線綴じの本には背表紙があります。

表紙の入稿データを作るとき、表1と表4の間、表2と表3の間に背表紙のスペースを設けます。

表紙データ作成の基本

表紙データ作成の例（A4無線綴じ冊子、左綴じ、背幅10mm、塗り足し無しの場合）

ページ数と本文に使用する紙の厚さから背幅（背表紙の幅）を計算します。背表紙の幅は、サイズ計算ツールで簡単に自動計算できます。

表1と表4の間に、計算した背幅の背表紙を入れたデータを作りましょう。裏側の表2と表3も同様に、表2と表3の間に背表紙のスペースを入れます。

背表紙のある表紙の作り方【無線綴じ冊子の入稿データ】

【よくある間違い】表2、表3は裏表紙はではない

「裏表紙」は表紙の裏のことだから、表2を指すのかな？と思ってしまいがちですが、裏表紙は表4です。

書店で平積みになっている本の、下側の面が裏表紙です。

表紙をめくった内側は「表2」や「表紙の裏」という名称です。

ややこしいので覚え間違えてしまいそうですが、これを間違えると話がかみ合わなかったり、想定していた仕上がりと違う本になってしまう恐れもあるので、注意したいところです。

本づくりでは「表1、表2、表3、表4、背表紙」という呼びかたが、印刷会社との齟齬がなく、確実でわかりやすいですよ。

見返し、遊び紙でもっと魅力的な本に

表紙や裏表紙がわかったところで、装丁の「見返し」と「遊び紙」についても知っておきましょう。

見返しとは、表紙の裏側に別の紙を貼る装丁です。

表紙の2倍の大きさの紙を半分に折って貼り付けます。張り付けなかった残り半分は「遊び紙」と呼び、表紙と本文の間の装飾になります。

表紙の次に色や質感の違う紙を挿入する「遊び紙」という装丁もあります。

見返し、遊び紙に使う紙には、表紙と異なる種類の紙が使われ、色も変えたりして本全体のイメージを表現します。見返しや遊び紙には、読者が表紙をめくって本文への導入をつなぐ効果があります。

表紙に厚みができることから表紙が補強され、高級感も加わります。
見返しや遊び紙は、無線綴じ製本のオプション加工で追加できます。比較的リーズナブルな装丁なので、本づくりの際にぜひご検討ください。

見返しの各パーツ

オプション加工について

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